高齢者福祉について、現場職員から思うこと。限りある人材と財源を有効に使うようにサービスを整理する。

かいごのしごと

介護の仕事を15年以上している私が、介護について語ります。現場職員で感じたことを綴ります。

今回の話のポイント
  • 高齢者福祉の現場、人手不足の実際。
  • 人手不足なのに、やること・求められることが多すぎる。(どんなことがあるのか)
  • サービスも増えすぎている
  • 多岐にわたるサービスを見直し、整理する時期に入っているのではないか。
  • 廃止したサービスから違うサービスに人員を回し、人員確保する。
  • 人口減少時代、少子高齢化が進む中、限りあるお金と人手でサービスを提供する。
  • 国が早急に取り組んでやるべき。深刻な人手不足解消の1つの解決策かも。

高齢者福祉の現場って、人手不足なの?

私が15年以上前に介護をし始めた時は、不景気の時代でもあり、介護業界に就職する人もまだ多かった印象ですが、最近はというより数年前から人手不足は始まっています。

別の記事で、私は以前働いていた特養で実習生の担当だったと書いていましたが、実習校の先生たちとお話をした時に、それがヒシヒシと伝わってきました。

介護福祉の専門学校に入学する学生自体が減っており、昔は1学年に2クラスあった介護福祉科が、1クラスになり、その1クラスの定員を満たせない状況が続いていると。

今後、更に高齢者が増え、超高齢化社会になっていく中で、今よりも20万・30万人と介護職員が必要となってくるのに、逆に介護職員が減っていくのではないかという状況です。

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人手不足なのに、求められること・やることが増えすぎている。

高齢者をケアする職員が減っているのに、求められることややることが非常に増えています。

私はこういうところも、人手不足を招いている原因の一つだと思っています。

例えば、特別養護老人ホームに関して言えば、数年前から、基本的には介護度が3以上の人でないと入所できないことになりました。介護度が3以上というと、かなりケアが必要な状態です。ケアがかなり必要ということは、それだけ人の手が必要になるということです。

他にも特養は地域に根差したものでないといけないという考えから、地域と交流するイベント等を開催しないといけなくなりました。そうすると、普段の介護の業務以外にイベントなどを準備する時間などが必要となります。

ただでさえ、人手不足で時間が足りなくて残業が多発している状況なのに、時間外でそれらイベントなどの業務をしないといけない。夜勤回数も増えている中、身体を休めるはずの休日が返上され、休日に職場に出て、イベントの準備をしないといけない。そんな状況になっています。

介護度が重度の方を受け入れることや、地域に根差す(開かれた)施設であるべきという考え自体は良いと思いますが、それら全てをやろうとするから、現場にしわ寄せがいき、現場職員が疲れ果て辞めていく。

その上、今回の介護報酬改定で入所者をリハビリ等を通して、心身の状態が改善したら加算が付けられるそうですが、それも一見良いことなのですが、今まで特養に介護度の高い重度の方を受け入れさせておいて、これからは元気にさせて自宅へ戻ることができたら加算を付けるというのは、現場から言うと、ちょっと虫が良すぎるのではと感じてしまいます。

介護度3以上の重度の方を受け入れていて、そこから自宅へ帰られるようにリハビリをすると言っても、リハビリするにはやはり人の手が必要となり、時間も非常にかかります。高齢者は若い方と違い、体力等を維持するだけでも、ケアする労力と時間が段違いに必要となります。

人手不足にあえいでいる今の現場に、正直言うと、そこまでの労力と時間はありません。

また施設が重度の方を受け入れるというのは、自宅で介護するのが困難だったり、介護する人がいなかったり、十分に確保できないなど様々な状況や理由があって、特養が受け入れているのであって、自宅へ戻すと言われても、では在宅でどう介護していくのでしょうか。

現在、訪問介護に関して言えば、施設以上に人手不足です。訪問介護も数年前の介護報酬改定で大幅にカットされ、経営が困難な事業所も多いと聞きます。深刻な人手不足の現場、どう人材を確保するのでしょうか。

またこれも現場が全て何とかしないといけないのでしょうか。

どうも、厚労省や国の考え・方針がぶれていて、あっちを向いたりこっちを向いたりしているから、ちぐはぐな状況になっているにも関わらず、現場は、利用者が困ったらいけないからと必死で介護をやっています。

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多岐にわたるサービスを一度見直し、整理してみてもいいのではないか。

現在、介護業界は利用者に出来る限り便利に使ってほしいと様々なサービスがあります。それは便利なようで、サービスが多くあり過ぎて、利用者が把握できなかったり・選びきれなかったり、使いこなせなかったりといった面があるように感じます。

先ほど言ったように、介護業界は人手不足が深刻です。サービスが多くあるということは、それだけサービス(事業所)が存在する所に人員が必要です。また、それらのサービスは介護報酬で収入を得ている所がほとんどだと思います。

但し、その財源の介護保険も国民の皆さんからのお金で成り立っており、介護保険料も相当上がっており、今後これ以上国民に負担を強いるのもどうかと思います。

今ここで多岐にわたるサービスを見直し、似たようなサービスは集約・統合したり、廃止されたサービスに所属していた人員を違うサービスに回してみてはどうかと思うのです。

国民の皆さんからいただくお金も限りがありますし(毎回、介護保険料をアップすればいいという考えはやめて)、他業種でも人手不足の業界がある中で、またこれから人口が減っていく中で、人手を増やす方策は、そう簡単ではありません。人手にも限りがあります。

お金、人手、共に限りがあるという考えに立って、現在の介護報酬の中で、現在の人員の中で出来るサービスにしてみてはどうかと思います。

もう時間はありません。すでに世界の中でも有数の高齢化率です。少子高齢化も歯止めがかかりません。早急に国が先頭を切って、取り組んで欲しいと思います。

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