常位胎盤早期剥離の体験談 その⑪   漫画『コウノドリ』から【常位胎盤早期剥離】を読んで教えられたこと。

早剥(ソウハク)体験談・子育て

妻が長男を出産する時に経験した「常位胎盤早期剥離(ソウハク)」について、夫である私の目線から語ります。

私達夫婦が知ったのは、ドラマ『コウノドリ』でした。

ドラマ化された『コウノドリ』。私達はドラマを見て、こんな漫画があるんだと知り後から漫画を見ました。

ドラマは2015年10月~【第1シリーズ】が、2017年10月~【第2シリーズ】が放送されています。【常位胎盤早期剥離】が取り上げられているのは、【第1シリーズ】の第3話です。放送されたのは、自分達の経験後でした。

珍しい疾患だけにドラマで取り上げられているのに驚き、ドラマでの手術へ至る緊迫感・手術後の医師の言葉に涙が止まりませんでした。

漫画『コウノドリ』では、第2巻【喫煙妊婦(前編)】第3巻【喫煙妊婦(後編)】で常位胎盤早期剥離が取り上げられています。

珍しい疾患ではあるが、妊婦さん誰もがかかるかもしれない疾患。

いつやってくるか分からない、予測できない疾患。

漫画での【常位胎盤早期剥離(ソウハク=早剥)】の描かれ方①

漫画『コウノドリ』では、喫煙していた妊婦さんが鴻鳥先生に喫煙を止めるように言われていたが、止めることができず吸い続けていて【ソウハク】を発症してしまいましたが、【ソウハク】は喫煙だけが原因ではありません

もちろん、喫煙はリスク要因となるし、喫煙している人は【ソウハク】の「なりやすい人」に該当します。ここで、どんな人がなりやすいか振り返ってみます。

  • 妊娠高血圧症候群
  • 常位胎盤早期剥離の既往(以前にかかったことがある人)
  • 切迫早産
  • 腹部の外傷
  • 喫煙

上記5つが「なりやすい人」と挙げられています。但し、このいずれにも該当せず発症する人もいます。私の妻も(私も)喫煙は全くしたことがなく、腹部の外傷もなかったし、初産だったので【ソウハク】の既往もありませんでした。しいてあげれば、発症前日に急激に高血圧になったことだけでした。だから、妊婦さん誰もがかかるかもしれない、いつやってくるか分からない疾患なのです。

発症する頻度は、100~200例に1例(全分娩の0.5%~1%)

【ソウハク】になった10~15人に1人で母体死亡半数以上で胎児・新生児期の赤ちゃんの死亡とも報告されている疾患。

ママさん
ママさん

聞いているだけで怖いね・・・。

つむぐ
つむぐ

本当に怖い疾患です。頭の片隅に入れておいて欲しいです。

漫画では、妊婦さんが病院隣りのコンビニの前で喫煙している時に、お腹の痛みを感じて座りこんだ所に、四宮先生がたまたまコンビニから出てきて、異変に気付きます。四宮先生はすぐにお腹を触り、硬い」=「板状硬」⇒「ソウハク【早剥】」だと判断、すぐに担当の鴻鳥先生に連絡します。

これが、よく言われる【ソウハク】の症状の1つです。他には、下腹部痛・胎動減少・出血などが言われています。私の妻の場合で言うと、「お腹が硬くなる」ことは無かったし、腹部痛も感じなかった、出血もありませんでした。私の妻のように突然、発症する場合もあるそうです。

なので、少しでもいつもと違う痛みを感じたり、出血がある場合などは遠慮なくクリニックへ受診した方が良いです。

特に妊娠32週あたりから36週にかけて起きやすい時期のようです。ただ、あくまで起きやすい時期というだけで、予測もできませんし、妊婦さんによって発症時期はいろいろです。

あわせてチェック!

【ソウハク】編は、2巻・3巻の『喫煙妊婦』に収録されています。

漫画での【常位胎盤早期剥離(ソウハク=早剥)】の描かれ方②

四宮先生がたまたま気付いたお蔭と病院が近かったこともあり、すぐに「超緊急帝王切開」で赤ちゃんが助かります。但し【ソウハク】の場合、赤ちゃんが助かっても、ママの命もかなり危険な状態に陥っています

漫画では、かなりの血種と出血が多いこと、子宮の収縮が悪いことから、四宮先生が「子宮を全摘出しよう」と提案します。ママの命を救うためです。でも鴻鳥先生は、子宮を残してママの命を救うと提案します。

【ソウハク】の場合、大量出血でママの命の危険も非常に高いのです。あらゆる手段を施し止血しようとしますが、それでもなかなか止血しない場合があり、子宮を摘出する場合もあるとか…。胎盤が剥がれると、赤ちゃんの命は1時間、ママは3時間以内に対応しないと厳しいとも言われています

手術後の鴻鳥先生のセリフ:

『ボクらは毎日 奇跡のすぐそばにいるから』 

まさに出産はこんな状況だと、私達夫婦は【ソウハク】を経験して思いました。

命は奇跡的に生まれ、命は奇跡的に繋がれているものだと思いました。

そして、別のシーンのセリフ:

『彼(四宮先生)があそこにいなければ、結果は違っていたかもしれません』

予防ができない、予測もつかない【ソウハク】。たまたまのタイミングで結果が変わってしまうことがある。このタイミングは事前に知ることはできない。でも、やれることもあるリスクをあえて高める「喫煙」はやめた方が良いということ。そして、その時はパパも止めた方がいいということ

発症してしまったら止める術はありません。一刻も早く赤ちゃんを取り出すしか方法はありません。【ソウハク】の代表的な症状を参考までに下記に書いておきます。

  • 腹痛(急激なもの、頻回の軽いもの、持続的なものなど)
  • お腹の張り
  • 性器出血
  • 胎動の減少
  • 腰痛
  • めまい、動悸、気分不快などの貧血症状

私の妻は、これらの症状はほとんどありませんでした。漫画では、腹痛とお腹を触って硬いと言っていたので、「お腹の張り」が該当すると思いますが、出血だけのママもいるし症状は様々です。

参考までに、私の妻に出た症状で気になる症状を列挙してみました。

【妻に出た症状】

  • むくみ (いつもより強い、靴下の跡がかなりつくほど)
  • 発症前頃から胎児の体重があまり増えなかった。(36週前頃から2000g前で体重の伸びがかなり鈍化していた。)
  • 高血圧兆候(兆候は少しあるも気になる程度だったのが、発症前日頃に数値が急激に高くなった。)

漫画での【常位胎盤早期剥離(ソウハク=早剥)】の描かれ方③

回想シーンで、四宮先生の過去のソウハク患者とのやりとりの場面があります。赤ちゃんは助かりましたが、重度の脳性麻痺となってしまいます。

半数以上で胎児・新生児期の赤ちゃんの死亡と言われている【ソウハク】。助かっても、場合によっては脳性麻痺などの後遺症が残ることも多く、日本の小児脳性麻痺となった赤ちゃんの半分は【ソウハク】が原因とも言われてるそうです。

あわせてチェック!

【ソウハク】編は、2巻・3巻の『喫煙妊婦』に収録されています。

出産は奇跡

出産は奇跡

この言葉が【コウノドリ】で貫かれているテーマ、そして作者が伝えたいことだと思います。

私達夫婦はそう受け取りました。自分達も経験したから、余計にそう感じています。医療が発達しているし、安全に問題なく産めるもんだと思っていました。でも全く違っていました。

命が生まれること、それは奇跡だし、その命を積み重ねていくことも奇跡

生かされていることに感謝。今日生きられることに感謝。ありがとうの気持ちを忘れずに。自戒を込めて。

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可愛くて、汚れに強い母子手帳ケース。柄・色違いあります。

下記↓ 体験談・入院グッズ記事も良ければ、ご覧ください。

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